OCR explainer

名刺OCRとは?|読み取れる項目とスキャン後に確認したいポイント

名刺OCRは、名刺画像に写った文字を機械で読み取り、氏名や会社名などのテキスト・項目として扱えるようにする仕組みです。ただし「文字を抽出できた」と「内容が正しい」は別なので、確認・修正まで含めて考える必要があります。

公開日:2026年8月24日 | 最終更新:2026年8月24日

OCRは何をしている?

OCRはOptical Character Recognitionの略で、画像中の文字をコンピューターが扱えるテキストへ変換する技術です。名刺では、単に全文を文字起こしするだけでなく、「これは氏名」「これは会社名」「これは電話番号」と項目へ分ける処理も重要です。

名刺OCRの実用フロー:画像を取得 → 文字/項目を抽出 → 項目を整える → 人が確認・修正 → 保存して検索・連絡に使う

名刺でよく読み取る項目

人物・所属

氏名、会社名、部署、役職など。複数行の肩書きや英字併記では項目分けの確認が必要です。

連絡先

電話番号、携帯電話番号、メールアドレス。1文字の誤認識でも実際の連絡に影響します。

所在地

郵便番号、住所、建物名など。文字数が多く、名刺の端に配置されることもあります。

Web情報

WebサイトURL等。ドットやハイフン、スラッシュの認識を確認します。

「高精度」と書いてあっても、保存前確認は必要

OCR精度は、名刺デザイン、文字サイズ、背景、照明、撮影角度、言語などで変わります。異なるサービスの精度を公平に比較するには、同じ画像・同じ正解データ・同じ評価方法が必要です。

そのため、比較条件のない「99%」「100%」といった数字だけでアプリを決めるより、誤りが起きたときに直しやすいかを確認する方が実務では重要です。

誤認識が起きやすいポイント

小さい文字や細いフォント

メールアドレス、住所、注記など小さな文字は、撮影解像度や圧縮の影響を受けやすくなります。

反射・影・ぼけ

コーティングされた名刺は光が反射しやすく、文字の一部が白く飛ぶことがあります。OCRの前に画像自体が読めるかを確認します。

複雑なレイアウト

ロゴ、複数言語、縦書き、左右に分かれた情報などでは、文字を読めても「どの項目か」の分類が難しくなる場合があります。

似た文字

英字のOと数字の0、Iとl、メールアドレス内の記号などは、連絡先として使う前に目視確認した方が安全です。

読み取り後の確認チェックリスト

  • 氏名の漢字が合っている
  • 会社名と部署名が逆になっていない
  • 役職に余計な行が混ざっていない
  • 電話と携帯が入れ替わっていない
  • メールアドレスの記号・ドメインが合っている
  • 郵便番号・住所の数字が欠けていない
  • URLが途中で切れていない

CardHubのOCRはどのように処理する?

2026年8月22日に確認した現行実装では、CardHubは撮影または写真ライブラリから受け取った画像をbase64化し、外部のAI APIへ送信して名刺情報を抽出します。

期待する項目として、氏名、会社、部署、役職、メール、電話、携帯、郵便番号、住所、Webサイトがコード上で定義されています。

切り抜いた画像を先に解析

カメラ撮影では名刺のガイド枠に沿った切り抜き処理があります。OCRパイプラインはまず主画像を解析し、抽出結果が空だった場合に元画像へフォールバックする実装です。

このフォールバックは「必ず成功する補正」ではありません。一次解析が空だったときの再試行経路です。

結果は編集画面で確認できる

抽出された項目はCardEdit画面へ渡され、ユーザーが各フィールドを修正できます。氏名は保存時の必須項目として扱われています。

CardHubで言えないこと

  • OCR精度○%:比較可能なベンチマークを実施した証拠はありません。
  • 必ず正しく読み取れる:保証できません。
  • 完全オフライン:画像を外部AI APIへ送信します。
  • 名刺画像を外部送信しない:現行実装と矛盾します。
  • 人による校正:オペレーターが確認する実装は確認していません。

OCRアプリを比較するときの見方

確認点見る理由
読み取り項目自分が使う情報を構造化できるか
修正UI誤認識をすぐ直せるか
元画像の保持後から原本と照合できるか
通信方式画像が端末外へ送られるか
大量処理1枚ずつか、一括OCR・保存まで可能か
データの出口CSV等で別環境へ持ち出せるか

→ OCR以外も含めて名刺管理アプリを比較する

OCRは「入力補助」として使うと考えやすい

OCRを人の確認を完全に置き換えるものとして考えると、誤認識が起きたときに困ります。名刺管理では、OCRを手入力を減らす入力補助として使い、連絡に使う重要項目だけ確認する運用が現実的です。

撮影からデータ化までの方法全体を比べたい場合は、名刺をデータ化する方法も確認してください。

まとめ

名刺OCRは、画像内の文字を検索・連絡に使えるデータへ変換する入口です。重要なのは、どの項目を抽出できるか、誤りをどう直すか、画像処理が端末内かネットワーク経由か、データを後で持ち出せるかです。

CardHubではAI APIで項目抽出し、結果を編集して保存する流れがあります。一方、完全オフラインや精度保証はしていないため、利用条件に合うかを確認して選ぶ必要があります。

実装確認

CardHub部分は2026年8月22日に確認した `src/services/ai.ts`、`src/services/ocrPipeline.ts`、`src/screens/CameraScreen.tsx`、`src/screens/CardEditScreen.tsx` の現行実装に基づきます。モデル名やAPI構成は将来変わり得るため、公開後もProduct Fact更新時に再確認します。